浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「今こそ声を!」

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

酷暑の中での試合。まだまだJリーグが見直さなければいけないことがある。

連日30度を超える猛暑の中、体調管理だけは選手同様にしっかりと行ってきたつもりであった。しかし、エアコンの効きすぎで恥ずかしい話し夏風邪をひいてしまい、声が出無い状況に陥り、もの静かな女になった。

だが、私にとって黙ってはいられない事態が起きたのだ。9日に行われたJリーグ実行委員会で2ステージ制導入への結論は出ず、日本を4地域に分けて近隣のクラブ同士の分科会でリーグ活性化策を検討し、9月に再度審議することとなった。再度審議になったことは、本当に良かったと思う。これは色々とJリーグを考える良い機会であり、普段から疑問に感じていることや改善して欲しいことを、フットボールを愛する人達が提案するチャンスだと思ったからだ。

まず、夏場のリーグ日程を考えて欲しい。現在7月6日から17日までに開催される4連戦の真っただ中である。ミシャ監督は「この夏の暑い時期に4連戦を組むのは問題だ。連戦を組むのは止めて欲しい。連戦の中で倒れて生命を脅かされないか心配だ。高い気温、高い湿度の中で、11日間で4試合。試合が終わった後の選手達の健康状態が心配。この暑さの中で観ている方々も簡単なことでないでしょうし、選手にとっては如何に身体に負担が掛かるか理解出来ると思う」と猛暑の中での連戦に苦言を呈したのだ。万全なコンディションで試合に臨むために、熱中症対策や体調管理はしっかりとされてはいるが、猛暑の中の過密日程は選手を徐々に蝕みパフォーマンスの低下にも繋がる。また、日中の練習取材をしていて時に息苦しさを感じたこともあった。それもそのはずである。さいたま市に光化学スモッグ注意報が発令されていたのだ。そんな中で選手達は練習を行っている。「プロのアスリートだから大丈夫だろう?!」とか「甘いことを言っていたら中東で試合なんて出来ないだろう?!」などと言う人もいるかも知れないが、万全な体調管理の下で鍛えられたアスリート達が、如何に危険な状況下に置かれているかを認識して欲しい。猛暑の中で開催されるJリーグの試合で、熱中症で倒れ救急車で運ばれた方に遭遇したこともあった。夜の開催であってもピッチの中の気温と湿度は高く、選手達はその中で走り回っているのだ。

Jリーグの試合に参戦した翌日に、無理をして自分のサッカーの試合に出場し倒れ、帰らぬ人となった大学生のサポーターがいたことを忘れてはならない。2011年8月4日松本山雅の松田直樹選手が、練習中に倒れ、急性心筋梗塞で亡くなった。まだ、34歳の若さであった。フットボールを愛する大切な仲間を失っている。もう2度とこんな哀しい思いはしたくない。

そして、何故J1は土曜日、J2は日曜日と固定の開催になってしまったのだろうか?固定開催により分かりやすいからだろうか?固定開催により入場者数は上昇したのだろうか?メリットとデメリットをしっかりと検証して欲しい。

また、なでしこリーグ開催日とJリーグが同日の場合は、共にホームゲームである場合は同じスタジアムでの開催は出来ないのだろうか?レッズレディースが駒場で試合があった時に、埼スタの試合と掛け持ち観戦が出来る様にクラブはシャトルバスを用意したこともあった。だが、それよりもより効率的に埼スタで前座と言う形や第二グランドなど同じ所で試合開催は不可能なのだろうか?同じ場所であれば、レッズレディースの試合を多くの方々に観戦して貰える。なでしこリーグとJリーグの共存と言うものも考えて欲しい。

まだまだ、様々な改善点や見直さなければいけにことが多々あると思う。分科会を行う前に、2ステージ制はもちろんであるが、各クラブは現場の声、地元の声、ファン・サポーターの声である要望をまとめ、メリットとデメリット検証して良い方向に進められるようにまとめるべきである。

7月12日にJリーグは全40クラブの経営情報を開示した。赤字決算となったのは、J1では鹿島、横浜FM、名古屋など5クラブ。J2では栃木、岐阜など7クラブ。前年度よりも赤字クラブは減少したが、横浜FM、大分、神戸、岐阜、栃木など9クラブが累積赤字を抱えている。以前クラブ存続の危機に立たされた甲府は、まだまだ問題点は抱えているものの黒字経営になっている。国立で行なわれた甲府ホームの試合では、地元企業の看板の多さに甲府の企業努力を垣間見た。8期連続営業収入がトップの浦和だが、5期連続の減収傾向にあることを忘れてはならない。フットボールがある街は、いろんな意味で幸せな街である。その幸せを自ら壊さないために、2ステージ制反対以外にも、どんなに小さなことでも良いから、今こそ声を上げる時であると思う。

様々な要望が全て叶えられるとは限らないが、その声こそが建設的なクラブの発展へと繋がっていくはずである。

Q.疲労骨折について具体的に教えて下さい。

A.数週間にわたり同じ場所(足の甲やすねなど)が走ったり、ジャンプすると痛みが続いている人は、疲労骨折の可能性があります。多くの場合痛みとともに腫れが引かないのが特徴です。痛みがあっても疲労骨折の初期の段階ではレントゲン変化が無い場合があります。しかしこのような症状が続く人はMRI検査を受けましょう。

MRI検査をすると初期では骨折線がなくても骨の中(骨髄)や骨の周囲の骨膜や筋肉がむくんでいる所見が出てきます。これは疲労骨折の特有的な所見です。さらに悪化するとレントゲンでも骨膜と言って、骨の周囲の膜が腫れる所見が観察できます。そして、初期治療が遅れると最後には骨が完全に折れてしまいます。

疲労骨折は、初期の段階では痛みはありますが、プレーが出来てしまい、なんとなく治療が遅れてしまいがちです。その結果、骨折が治りにくくなってしまうことが多く経験されます。疲労骨折は、早期発見、早期の安静治療が大切です。スポーツをよく診療している専門病院にかかりましょう。

川久保整形外科クリニック 第3回 スポーツ医科学講習会を開催「腰痛の発生メカニズムとリハビリテーション」

1981年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士。94年英国リーズ大学医学部大学院へ留学、修士課程修了。96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。浦和レッズレディースのチームドクターも務めた。
川久保整形外科クリニック
整形外科・スポーツ整形・リュウマチ科・リハビリテーション
http://www.kawakubo-clinic.jp/

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