浦和フットボール通信

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河合貴子のレッズ魂ここにあり!「原点に戻って~那須大亮選手」(1/26)

J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

強い気持ちをもった31歳の新たなる挑戦に対する意気込み

着慣れない浦和の赤い練習着を身に纏った那須大亮選手は「自分には、赤の印象が無いかも知れないが、鹿実(那須選手の出身校、鹿児島実業高校)が赤だったから、原点に戻った感じがします」と少し照れくさそうに笑った。

横浜FMに6年、東京ヴェルディ、磐田に3年、柏と渡り歩いて、プロ12年目の新天地が5チーム目となった浦和であった。
那須選手にとって、昨シーズンを過ごした柏での1年間は「良い意味で、もがいた1年だった。試合に出る、出無いに関わらず、自分のパフォーマンスもそうだけど・・・。結果も付いて来ない。良いパフォーマンス、良いイメージ通り出来ず、気持ちをどう治すか?心が叩き折れるぐらいだった」と話してくれた。

どんな選手でも、どのチームにいても必ず衝突する大きな壁である。もがき苦しむ中で、那須選手がしてきた事は、1冊のノートに本を読んだ感想や自問自答、気がついた事を書き綴ったそうだ。また、以前に書いた物を改めて読んだりして、過去の自分の気持ちを振り返って見たりしたそうだ。模索して行く中で那須選手は「立ち止まったら、何も無い。休む事は良い事だけど、1歩でも半歩でも行動すれば良いと思った。気持ちが落ち込んでいて、何からして良いのか?分からない。それでも、もがきながら進もって繰り返した。何が出来るのか・・・? でも、常に何かをすれば先に進めると思った。練習の中でも、試合でも、ベストを尽くそう!そしたら、殻が破れた感触があった。間違いじゃなかった」と手応えを実感しているように笑った。

最後に那須選手が辿り着いた答えは「フットボールはメンタルスポーツ!気持が大切」だった。

そして、自分自身の力で大きな壁を乗り越えた那須選手が浦和に闘う強い気持ちを持ってやって来た。入団会見で那須選手は「埼スタで対戦していた時、浦和のサポーターは威圧感があって嫌だった。それが、味方の声援になる。これ以上になく心強い。観ているサポーターの心に残るプレー。自分らしく、球際の強さ、特長を魅せたい。気持ちが感じられるプレーをする」と話した。

那須選手は、右サイドバック、ボランチ、センターバック、ストッパーなどユーティリティープレーヤーであり、数々の経験も積んでいるベテラン選手であり、浦和がACLとJリーグを闘って行く中で、闘う気持ちを持った那須選手の加入を頼もしく感じた。

ユーティリティープレーヤーの那須選手だが「センターラインのボランチかDF。自分の特長が生きるポジションで勝負したい。色々なポジションを出来るのはプラスになるが、自分はスペシャルワンになりたいという思いが強い。色々と出来るけど、自分の中ではゼロだ。どのポジションも基準を満たしていない」と拘りを持って、ポジションのスペシャリストを目指している。

そして、浦和への移籍の理由を「サポーターを含め、浦和は大きなクラブ。素晴らしいフットボールをしながら結果を残している。チャレンジ出来る言葉以上の物が、このクラブには沢山ある」と話し「浦和は人もボールも動く。対戦相手としてやりづらかった。フィード、対人プレーなど自分がやるべき事を出して、新たな物を色々と学んでいきたい。チームが一つでも多くのタイトルを獲れるようにチャレンジしていく」と謙虚に話した。

プロ12年目、立ち止まらずに歩み続けて来た那須選手が、新天地の浦和でフットボールの原点に戻り、新たなスタートを切った。31歳、強い気持ちを持ったベテラン選手の挑戦が始まった。

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