J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。

プロ3年目。将来を嘱望されるも苦悩の日々を過ごす小島秀仁の胸の内。

高卒ルーキーながら臆する事なく、攻守に渡り堂々とプレーをして、Jリーグデビュー戦を飾った時、そのスケールの大きさに驚かされ、いつの日か必ず浦和を背負う選手になると、誰もが将来の期待で胸が膨らんだ。その才能の片鱗に将来を嘱望されたのは、小島秀仁選手であった。

小島選手は、前橋育英高校から浦和に加入して来て３年目の春を迎えた。「プロ３年目。僕にとっては勝負の年です」と険しい表情で話した。それもそのはずである。順風満帆であった１年目とは違い、昨シーズンのリーグ戦は、先発出場僅かに２試合とベンチを温める日々を過ごした。

そして今シーズンは、ボランチもDFもサイドも出来るユーティリティープレーヤー那須大亮選手の加入に伴いベンチからも遠ざかる厳しい状況下に追い込まれてしまったのだ。

小島選手は「色々な選手がいて、ポジション争いが激しく、レギュラー争いに加われていない焦りもあります。プロ３年目ですよ！今、試合に出ないとこれからは無いって思っています。色々と考えてしまう・・・。プロ１年目は、周りの背中を借りる気持ちでした。３年目は、浦和の中心にならないといけない存在の年だと思います。海外を見ても、同い年の選手はチームの中心として活躍しているし、自分が出遅れていると思っています」と正直に苦しい胸の内を話してくれた。

ミシャ監督は、メンバーを固定しているイメージがあるが、実は固定をしている訳では無い。「ターンオーバーしても質が落ちない事が重要だ」とミシャ監督が断言しているように、選手個々のクオリティーの問題になってくる。

小島選手のポジションを考えると目の前に立ちはだかる壁は、物凄く大きい存在である。「阿部さん、啓太さん、那須さん。奇しくも同い年の３人組。その壁を自分から越さないといけない。打ち勝つ力がないと追い抜けない。固定メンバーと言われるが、そこを固定させているのは自分なんです」と唇を噛みしめた。

その壁を打破するために、ミシャ監督の信頼を勝ち取らなければ、チャンスは回って来ない。小島選手は「昨シーズン、途中から流れを変えて来いって試合に出たけど・・・。空回りしてしまって・・・。ミスして自信なくすのは本当につまらない事だと感じました。自信を失くすと視野が狭くなり、周りが見えなくなってしまいました。自分の良い部分、強みを思っていないと駄目ですね。芯がぶれたらダメなんです。守から攻への縦パス、攻のスイッチのパス、前を向いた時の恐さが自分の強みだと信じています。監督の信頼の大きさを考えると勝ち取るのは難しいけど、諦めずに継続していきます。突然ポンって出番が来て、そのチャンスを掴まないとポジション争いに負けるんです」と昨シーズン巡って来たチャンスを物に出来なかった経験を無駄にはしない。

チャンスの神様は、前髪しかなく、チャンスの神様が振り向いた瞬間に前髪を掴まなければ逃してしまうと言う話を聞いた事を小島選手と話していて思いだした。チャンスの神様を捕まえるためには、準備を怠らず、集中しなければいけない。少しでも気を抜いたら、決して捕まえる事は出来ない。いつ振り向くかも分からないチャンスの神様を捕まえるために小島選手は「同じ練習量だけでは、３人を追い抜けない」と居残り練習も欠かさない日々を過ごしている。

「ターンオーバーしても質が落ちない」と言う事は、選手全員が主力でなければならない。言い方を変えれば、主力の選手達と言う括りが無くなる訳である。小島選手は「上の人達を追い抜いて行かないと、チームは前身しない！それが僕の使命です！」と力強く話した。

目の前に立ちはだかる主力の大きな壁を小島選手は強い気持ちを持って、必死に乗り越えようとしている。主力が主力で無くなる日が必ずやって来ると自分を信じて、大原のピッチを走る。

スポーツには怪我は付き物！河合もボールを蹴りながら、様々な怪我を実体験してきました。そんな河合が、スポーツを楽しむために、身体のしくみ、怪我の予防、怪我した時の対処方法などを川久保整形外科クリニックの川久保先生に質問していきます。

Q.肉離れが起きた時の重症度の判断を教えて下さい。

A.肉離れはの重症度の見分け方は、患部を静かに伸ばした時の痛みの程度で大腿の重症度が分かります。ふくらはぎの場合、膝を伸ばした状態でかかとが着けられないか、つま先立ちが出来ない時は、重症です。かかとを着けたまま足を後ろに伸ばしたストレッチで痛みを感じる程度では軽傷の場合が多いです。ハムストリングの場合は、仰向けに寝て、足を伸ばして上がる角度が30度以下は重症、70度以上の場合は軽傷です。大腿四頭筋の場合は、うつ伏せになり膝が曲がる角度が45度以下は重症、90度以上は軽傷です。どのくらいで痛みがでるのか？　どのくらい力が出るのか？肉離れの状態を現場で確認する事が出来ます。