河合貴子のレッズ魂ここにあり!「勝利を呼ぶ男に~阪野豊史選手」
J開幕から浦和レッズを追いかけ、ケーブルテレビのパーソナティなどで活躍をしている”タカねえ”こと河合貴子さんによる浦和レッズコラム。毎週、タカねえの独自視点の浦和レッズを語ります。
期待のルーキー・阪野豊史が目標とするお手本の選手に理想像を見た。
今シーズン最初の公式戦となったACL広州恒大戦で先制点を許した浦和は、後半14分マルシオ・リシャルデス選手に代えて、ルーキーの阪野豊史選手をピッチに送り込みゴールを目指した。
阪野選手は、ルーキーとは感じられない相手DFの裏を突く動きでチャンスを作ったが、チームは0-3と敗戦。阪野選手にとって、苦いデビュー戦になってしまった。
阪野選手は「試合前に緊張するかと思っていたが、中国だし、相手も周りも知らないし、ガムシャラにやって、けっこう相手の裏を抜けれた。オフサイドになったのは、ほんのちょっとの差だと思う。途中からの出場で、みんなが疲れているから自分がいっぱい動いて行こうと思った。元気(原口選手)とやるのは久しぶりでちょっと顔を出したらパス出してくれた。連携が懐かしかった」と敗戦はしたものの手応えがあった事を話してくれた。
シーズン最初の公式戦で、ルーキーがデビューを飾るのは、久しぶりの事である。記憶を辿ると94年に岡野雅行選手、95年に土橋正樹選手、96年に大柴健二選手、97年に永井雄一郎選手と田畑昭宏選手、98年に小野伸二選手、99年に池田学選手と盛田剛平選手、2002年に坪井慶介選手、2003年に小林宏之選手達がルーキーながら最初の公式戦でデビューした。(記憶漏れがあったらすみません)
原口元気選手は、2009年のJリーグ開幕戦でスタメン出場はしているが、デビュー戦はユース時代に登録された08年のナビスコカップであった。如何にルーキーが、シーズン最初の公式戦に出場する事が大変な事なのかを感じる。それは、チーム事情のタイミングもあるが、何よりも選手個人が持つスキルが無ければ、決して実現はしない事である。身長181㎝と体格にも恵まれた阪野選手は、懐の深いボールキープで当たり負けない力強さを持ち、DFの裏を突く動きは魅力的である。そのスキルを充分に見せ付けたデビュー戦であった。
浦和のユース以来、4年ぶりに赤いユニホームを纏いピッチに立った阪野選手は「良いですね!最初は不思議な気持ちでした。ずっと夢見ていた舞台でしたから・・・」と嬉しそうに笑った。
そして続くJリーグ開幕の広島戦でも阪野選手の出番は回って来た。試合終了間際に訪れた決定的なゴールチャンスを決められなかった
阪野選手は「顔を上げたらGKがいた。ループ狙って浮かしたけど、引っ掛ってしまった」と悔しがった。名古屋戦には出場機会がなかったが、ここまで4試合(3月29日時点)に絡んでいる。短い時間ながら、阪野選手がピッチに入るとゴールチャンスが必ず訪れている。しかし、あと少しのタイミングでゴールネットを揺らす事が出来ないでいる。
阪野選手は「自分が決めると言うよりも、周りを生かして、攻撃の起点になる事が大事。求められている事が上手く行けば、必ずゴールは決まる」とゴールを決める焦りは無かった。目標にしている選手を尋ねると「ファン・ペルシ」とオランダ代表FWでマンチェスターU所属のロビン・ファン・ペルシ選手の名前をあげた。「ゴールもゴールに向うワンタッチも、クロスの入り方も参考になる」と阪野選手は目を輝かせた。阪野選手と身長もファン・ペルシ選手は同じぐらいで、トップもトップ下もサイドも出来て、そしてドリブル、ボールコントロールテクニックもあり、左足の強烈なシュートを持ちゴール前の嗅覚に優れている選手である。だが、それはあくまでも阪野選手の目標であった。
一番参考にしているのは、チームメイトの興梠慎三選手であった。「慎三君は、前での連携で落としが上手い。身体の向きや、視野の広さ、下がってボールを受けるタイミングをお手本にしている」と教えてくれた。日々の努力が、いずれゴールに結び付くはずである。
今はまだベンチスタートの阪野選手であるが、途中出場の中で「ゲームは常に動いている。どう言う状況であるか?流れを読み、求められるプレーを意識している」と話した後に「途中から出て、流れを変えて勝利を呼び込む!」と自分を鼓舞するように話した。
憧れの浦和のユニホームで夢のピッチに立てる幸せを感じる事が出来る阪野選手だから、チームの勝利に貢献したい気持ちが強いのだ。浦和魂で勝利を呼ぶ男になれ!
Q.肉離れの治療はどうすれば良いのでしょうか?
A.基本的に、怪我した所から出血し、それが固まりまた筋肉に再生されます。自然に治る過程を少しでも早く、また確実に治療の基本です。
まず、肉離れを起こしたら、冷やして安静にして、サポーターなどで圧迫し固定するのが初期の治療となります。重症度によっても異なりますが、痛みが取れて炎症が治まる時期で1週間から2週間を要します。
この時期に痛みを取るためには、超音波の治療や低周波の治療などを行うこともあります。痛みが取れてきたところで、軽いストレッチを開始し、傷んでいた筋肉の治癒を促進させます。スポーツ選手が試合に復帰するためのには、筋力の回復が重要ですので、ここからは筋力トレーニングを含めたアスレチックリハビリテーションが必要となります。
一般的には、左右の筋力を比べて患側が健側の約8割まで回復したらスポーツの復帰を許可します。中途半端な治療では、またすぐに同じ場所の肉離れが起こります。あわてずに痛みが取れて、十分な筋力を獲得してからスポーツ復帰しましょう。